子供の宝物Ⅴ

小学3、4、5、6,中学2年生。

今回、トパーズの採集に参加した7名のメンバー構成なのだが、まさに縦割りの集団となった。しかもドルカ歴6~7年のベテランが3名参加している。

それぞれ学校も学年も、もちろん性格も全く異なる集団が、同じ場所、同じ時間を共有し、およそ10時間もの間、一日活動を共にするのだ。その上、ドルカスは自由度が高いから色々な事が起こる。ビックリすること、ドキドキすること、お腹がよじれるほどおもしろいこと等々様々だ。

こうした環境の中で、自然に、生物が好きな後輩は、生物の好きな先輩の側に付き、その行動から色々と学ぶようになる。また、話好きな後輩は、話好きな先輩の側にいて、じっと聞き耳を立て、時々ニヤリと笑ったりしている。その間、先輩は後輩の面倒をよく見てくれるし、必要があれば指導もする。それは、かつて彼らが後輩であったとき、先輩達からしてもらった事を、今度は彼らがその経験や行動を紡いでいるのだ。

紡いでできた糸は、縦ばかりではなく、横にも斜めにも広がり、しかも太くて強いものとなる。だから、社会人や大学生となった先輩達との糸も、切れることなくつながっている。

こうして30年もの間、色々な糸が紡がれ、ドルカスという一枚の布が織り上げられているのだ。そしてそれはまだ続いている。

まさに、様々な体験を通して培ってきたつながりは、子ども達にとって、心強い宝物となるに違いない。