夜の世界は楽しい!

やがて夜のとばりがおり…

考えてみれば、子どもにとって、夜、友達と遊ぶなんて事はお祭りぐらいしかないはずだ。

あるいはキャンプぐらいだろう。

だから親元を離れ、夜仲間達と山中にいる。まさにこれだけで十分な非日常である。

しかも、近くでは、白い布きれをはり、強力な電灯をつけ、誘蛾灯も黒い光を放っている。いよいよ昆虫採集の始まりだ。

もちろん私たちが採集に行くのではなく、真っ暗な世界で、明かりに誘われて飛んでくる様々な昆虫をのんびりとつかまえるのだ。

多くのメンバーがねらうのはクワガタやカブトなどの甲虫類。しかし、やってくるのは蛾やカメムシ、コガネムシにこめつきなど、あまりお呼びでないものがほとんどだが、こればかりはどうしようもない。自然は思い通りにはならないのだ。

それでも、サキシマヒラタの♀2匹、八重山クマゼミ1匹など、なんとか採集する事ができた。ヒラタの♀は持ち帰って産卵させ、幼虫をみんなで分ける計画だ。

採集を終え、最後に星空のレクチャーを受けた。

天の川の美しさや夏の大三角形、はくちょう座など、まるでプラネタリュームの説明のように、はっきりと分かるほど美しく迫力があった。

みんな真剣に見入っていたのが印象的だった。やっぱり本物はすごいのだ!