少年じゃんぷⅠ

初めて岩の上から川に飛び込んだのはいつだっただろうか?

飛び込んだ瞬間、水中は全くの別世界となり、慌てて水上に出ると、とにかく近くの岩にしがみつく。ホットした瞬間、『できた!』という達成感と自信のような気持ちが沸き上がって来たような…もう何十年も昔の出来事だが、何となくこんな感じではなかったかという気がしている。

川にいれば、一日中、飛び込みばかりしていた。何度も何度も繰り返し、その内すこしでも高いところを目指すようになる。しかも、いったん飛び込むと、すぐには水面に上がらずに、そのまま岩の下の大きな魚を観察したり、息が続く限り潜り続けてみたりするようにもなる。

先月、ドルカスで行った天竜川の支流で川遊びをしたのだが、やはり飛び込みが中心となった。大きな羽黒トンボが目の前を行き来し、もうカジカがきれいな声で鳴いていた。

夏の風物詩というにはちょっと早すぎる光景では有るのだが。