命を感じる瞬間

ピクッ、ピクピク、グー。

わずか1本の細い糸を通じて、手のひらに伝わる命の鼓動。見えないからこそ感じる、海中で必死に逃れようともがく何かの存在。

『逃すものか!』 その反応が大きければ大きいほど沸き立つ心。ハンターとしての血が騒ぎ出した証拠だ。

だからこそ獲物を得ることができた子供は、それを家に持ち帰るとき、どこか誇らしげでもある。

人は何万年もの間、命を奪うことで命をつないできた。それは今でも変わらない。

今、子ども達にとってそのハンターとしての血が沸き立つ機会もなく、よどみ、濁り、それがいじめなど様々な問題となって現れて来ているように思えてならない。

ドルカスの講座から釣りがなくならない理由でもある。